投薬治療の開始

薬物治療が基本となる

うつ病など精神科における治療は、薬物治療が基本となります。もちろん大切なことは、患者の生活の質を確保するために、有効で安全な薬物治療の実施が必要となります。うつ病に対する抗精神病薬は長期にわたって服用するケースが多く、副作用などに注意しながら薬物治療を続けていくことが肝心です。また、抗精神病薬は患者の服用コンプライアンスを低下させるような自律神経症状などの副作用が出ることがあり、医師や薬剤師とよく相談しながら服用を続けなければなりません。

薬によっては効果があらわれるまで2~3週間かかるものもあります。そのため、効果が出ないからといって自己判断で薬を中止することをしてはいけません。またうつ病は良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、少しずつ快方に向かっていく疾患でもあります。そのため、調子が良くなったからといって、自己判断で薬を中止することも良くありません。うつ病が寛解して1年以内に薬物療法を中止すると、約50%の確率で再発すると指摘されています。しかし、うつ病が寛解しても薬物療法を1年間続ければ、再発する確率は10~15%程度まで下がるとされています。そのため、薬物治療は精神科の指示通りに続ける必要があるのです。

主な治療薬の特徴について

悲しみが続き、様々な活動への関心や喜びへの感情が低下してしまう気分障害であるうつ病。うつ病の原因は、神経伝達物質濃度の変化や神経内分泌機能の変化、および心理社会的要因などが関与するといわれています。治療は抗うつ剤などを使った薬物療法がメインです。ところで一口に抗うつ薬といってもその種類はいくつか存在します。 主な抗うつ剤として三環系抗うつ剤があります。これは神経伝達物質であるセロトニンとノルアドレナリンの量が減少するのを抑えて、気分の落ち込みを防いで、憂鬱な気持ちを楽にして意欲を高める薬です。古くから使われている薬剤ですが、効果が発現するまでに2~3週間程度かかるという特徴があります。このような三環系抗うつ剤に対して、四環系抗うつ剤というものが存在します。四環系抗うつ薬もセロトニンとノルアドレナリンの量が減少するのを抑える働きがありますが、三環系抗うつ剤よりもマイルドに働くとされます。その代わり三環系抗うつ剤よりも副作用は少なく、効果の発現も早いといわれています。これ以外にもSSRI薬やSNRI薬と呼ばれる抗うつ剤もあり、これらの薬を使うケースが多くなっています。いずれの薬も症状が良くなったからといって、自己判断で中止しないことが肝心です。